投資をはじめよう ~ 第2回:失敗しない投資先はどこがいい? ~
第1回で資産運用の目的を「将来的に安定した資産収入を得るための資産形成」に決めましたね。
では、今回は将来のための資産形成をするためには何に投資をするとよいのかを考えていきましょう。
短期的な未来はわからない
投資対象を決めるときに、みなさんはどのようなことを考えますか?
「○○株式会社の株価が上がりそう」や「仮想通貨がアツい」など今後値上がると思うものに投資を考えますよね。
ですが、肝に銘じておく必要があることがあります。それは
短期的な未来は誰にもわからない
といことです。
もちろん株式やFX、仮想通貨などの短期売買で稼ぎ続けられている方もごく一部おられることも事実です。
ですが、とても万人が真似のできるものではありません。
少額で遊びの範囲と理解した上なら良いとは思いますが、不安をなくすための将来の資産形成となればおすすめできるものではありません。
成功されている方はよほどトレードの技術・才能があるのでしょう。
では、私たち凡人はどうすればよいのでしょうか。
長期的な未来は予想できる?
先ほど、「短期的な未来」と書いたことには理由があります。
もうおわかりですよね。
「長期的な未来」であれば予想できるものがあります。
それは、
長期的には世界経済は成長を続けている
ということです。
※長期:数年程度ではなく10年、20年、30年といった期間です。
まず、ご自身の感覚で考えてみてください。
あなたが子供のころと現在を比べて自分の生活している環境は便利で豊かになっていないでしょうか。
さらに、今後も技術の進歩により便利で豊かな生活になっていくことも、ほぼ間違いなくそうなると思えるのではないでしょうか。
それが経済成長してること、そして経済成長していくことの証です。
でも、確かになんとなくそのような気はするが、具体的な数値を知りたくなりますね。
では、過去の実績から世界経済の成長を確認してみましょう。
過去の実績では世界経済の利回りは約5%
世界経済はどのぐらいのスピードで成長しているのでしょうか。
このことについて、トマ・ピケティという経済学者が18世紀にまで遡り詳細なデータを集め分析し「21世紀の資本」という本にまとめられています。
以下のグラフの「純粋な資本収益率r」は資本に対してどの程度利益があるか、つまり利回りを表しています。
どの年代でも約5%程度で安定して推移していることがわかります。
この数百年間続いていたことが今後急に変化されるとは考えづらいですよね。
短期間で見れば、リーマンショックのような一時的な景気が減速する時期はありますが、もっと長い期間で考えた場合、世界は成長し続けているのです。
まとめ:投資対象は世界経済
投資対象について、これまで検討したことをまとめると、
将来的に安定した資産収入を得るための資産形成を行うためには、長期的な未来に渡り安定して資産が増えていくものに投資する必要がある。
投資対象として長期的に年5%で成長を続けている世界経済とする。
次回は、投資方法について考えてみましょう。