投資をはじめよう ~ 第3回:投資方法は長期・分散・積立 ~
投資対象がきまれば次は投資方法、つまりどのように投資していくのかを考えましょう。
投資方法を考えるポイントは次の通りです。
- 投資期間:長期/短期
- 投資範囲:集中/分散
- 投資タイミング:一括/積立
考えることが多く見えますが、投資対象を世界経済全体と決めましたので、それほど難しい作業ではありません。
では、順番に決めていきましょう
投資期間:長期投資
長期投資なのか短期投資なのかですが、長期投資となります。
短期の未来を予想することが難しいことと、世界経済の長期的な成長に投資するのですから、短期売買を繰り返すようなことはしませんからね。
それと、将来に向けた資産形成を行うことからも
10年以上の未来を見据えた長期投資
としましょう。
そして、長期投資を行うメリットとして複利の効果があります。
この複利の効果が資産を大きくすることに欠かせないものとなります。
複利の効果
単利と複利の効果の違いは長期間の運用結果をグラフで見ると理解しやすいです。
下のグラフは以下の条件で作成したものです。
- 初期投資額:1000万円
- 追加投資額:なし
- 運用利回り:年5%
- 運用期間:30年
グラフのメモリが小さいこともありますが、最初の数年では単利も複利もそれほど大きな差はないですが、10年、20年、30年と時間が経過すればするほど複利の効果が大きくなっていることがわかりますね。
このように10年以上の長期投資であれば、複利効果が大きくなり将来の資産形成にとても有利です。
また、投資はできるだけ早く始めたほうが有利であることも重要な事実です。
時間は大切ですね。
投資範囲:全世界分散
短期的な未来がわからないことと同様に、今後どの国や地域が経済成長するのかもわかりません。
今はアメリカが世界経済を牽引していますが、このまま私たちが生きている間ずっと続くとは限りません。
こういったことを踏まえて、投資対象はアメリカや日本など個別の国に対してではなく、世界全体としているのです。
世界全体でみれば経済成長を続けているということが理由です。
では、どのように世界全体に分散して投資すればよいのでしょうか。
全世界の国ごとに投資を行うことを考えられたかもしれませんが、実際に個人が各国別に分散して投資を行うためには大きな資金が必要となります。
これを解決する方法は、金融商品の際に説明しますので、ここでは結論を先にお話しします。
全世界を「先進国」「新興国」そして「日本」の3つの地域に分類して投資を行います。
投資タイミング:毎月積立
投資タイミング、つまり資産を購入するタイミングについて考えてみましょう。
ここでは、投資開始時点で「まとまった資金がある人」と「まとまった資金ない人」に分けて考えていきます。
まとまった資金がない人
これから投資をはじめる方など投資用の資金がない場合、毎月の収入やボーナスから資金を捻出することになります。
その為、投資タイミングは毎月とボーナス時期となります。
実はこの定期的に毎月投資するという方法が長期投資と非常に相性がいいんです。
皆さんはドルコスト平均法という言葉を聞いたことはありますか?
ドルコスト平均法は定期的に一定金額を投資していく投資方法です。
この投資方法のメリットは、価格の低い場合には多くの資産を購入することができ、価格の高い場合には購入量が控えられ、結果的に一括で購入するよりも低い価格で購入できることです。
そして何より、特別な技術が必要ないことが一番のメリットです。
決まった金額で毎月購入するだけですからね。
まとまった資金がある人
まとまった資金がある場合は、最初の資金の投資方法以外は「資金のない人」とすることは同じです。
では、最初の資金の投資方法についてですが、
まずその現在保有している資金を12分割しましょう。
次に、12分割した資金で毎月購入することを12か月間行います。
こうすることで、極端な高値掴みをすることなく購入単価を平均的なものにすることができます。
そして、最初の資金を投資し終わった後は、「まとまった資金のない人」と同じく毎月の定期的に購入し、ドルコスト平均法のメリットを生かして資産をどんどん増やしていきましょう。
投資方法まとめ
これまで考えた投資方法をまとめるとこうなります。
投資対象:世界経済の長期的な経済成長
投資期間:10年以上の長期投資
投資範囲:世界を日本、先進国、新興国の3つに分けた分散投資
投資タイミング:ドルコスト平均法を利用した毎月積立投資
次回は、投資方法にあった金融商品を探してみましょう。