民間の医療保険は不要?

2019年5月2日

みなさん民間の医療保険には加入されていますか?

毎月支払いのある医療保険を節約したいと感じたことはないでしょうか?

今回は家計の見直しとして医療保険は本当に必要か?について考えてみたいと思います。

医療保険に加入する理由

突然ですが、医療保険に加入されている方はどうして加入されたのでしょうか。

特に深く考えず

  • 親や周りの人に勧められたから
  • 社会人になって保険の勧誘があったから
  • 入院した際に医療費が不安だから

などの理由が多いのではないでしょうか。

実は私も社会人になりたての頃に親に勧められ、入院時に1日あたり5000円支給される貯蓄タイプの医療保険に加入しました。

でもよく考えてください。

そもそも医療保険とは大きな病気などを患い、治療費を支払うことが困難な場合に備えて加入するものですよね。

では、実際に支払う必要のある医療費がどの程度のものなのかを調べたことはありますか?

公的医療保険は非常に優秀

日本はすべての国民が何らかの公的医療保険に加入する必要があり、これを「国民皆保険制度」といいます。

皆さんも以下の何れかに加入されていますよね。

  • 保険組合
  • 協会けんぽ
  • 共済組合
  • 国民健康保険
  • 後期高齢者医療制度

この公的医療保険には高額療養費制度という、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度があります。

例えば、標準報酬月額(厳密には違いますが月収と考えてください)が30万円の方が、ある月の医療費が100万円であった場合、実際に支払う必要のある医療費は約8万円となります。

自己負担の限度額は収入によって異なります。

以下は協会けんぽの場合の抜粋です。

適用区分自己負担限度額4回目以降
年収約1,160万円~252,600円+(医療費-842,000円)×1%140,100円
年収約770~約1,160万円167,400円+(医療費-558,000円)×1%93,000円
年収約370~約770万円80,100円+(医療費-267,000円)×1%44,400円
~年収約370万円57,600円44,400円
住民税非課税者35,400円24,600円

この高額療養費制度を知らないまま民間の医療保険に加入している方が結構おられます。

高額医療費制度についてより詳しく知りたい方は、参考に協会けんぽの高額医療費制度のページをリンクしておきますのでご確認してみてください。

医療保険は不要

大きな病気を患った場合でも、公的医療保険に加入していれば自己負担額に上限があり、生活が破綻するような金額を支払う心配はなさそうです。

よって医療保険に加入する必要はありません。

あえて医療保険に加入する必要があるとすれば、

貯蓄がほとんどなく数万円の支払いも困難である場合

は医療保険に入る意味はあるかもぐらいです。

もし加入した場合でも、できるだけ早い段階で医療費を支払える程度の貯蓄を行い、医療保険に頼らない状態にすることが望ましいです。