会社員を続けるリスク、辞めるリスク

はじめに

総資産1億円を達成し、年間約130万円の配当収入を得るようになった今、私の前には「このまま会社員を続けるか、それとも早期退職(FIRE)するか」という選択肢が現実のものとして現れています。どちらを選ぶにしてもリスクはあります。現時点で私が考えている両者のリスクと、それを踏まえた今後のキャリアプランについてまとめます。

会社員を辞める(FIREする)リスク

一般的に、資産ができればすぐにでも仕事を辞めたいと考える人が多いですが、私は会社員を手放すことによる以下のリスクを重く見ています。

  1. 社会保険の手厚い保護を失うリスク 厚生年金から国民年金への切り替えによる将来の受給額減少や、健康保険の「傷病手当金」が使えなくなること。特に母親を扶養している身としては、社会保険という最強のセーフティネットを失うことは大きな不安要素です。
  2. 相場暴落時の精神的プレッシャー 労働収入がゼロになった状態で、もしリーマンショック級の暴落が来たらどうなるか。生活費のすべてを配当と資産の取り崩しに依存していると、毎日減っていく資産残高を見るのは耐え難いストレスになるはずです。
  3. 社会的信用の低下 クレジットカードの作成や、賃貸物件の新たな契約など、会社員という肩書きがなくなることで生じる見えない不便さは少なくないと考えています。

会社員を続けるリスク

一方で、このまま会社員を続けることにも大きなリスクがあると考えています。

  1. 健康と時間を失うリスク ITエンジニアという職業柄、長時間のデスクワークや不規則な対応によるストレスは避けられません。資産は増えても、それを使う健康と時間がなければ本末転倒です。「いつか自由になれる」と我慢し続けた結果、体を壊してしまっては意味がありません。
  2. 人的資本の低下 会社という組織に依存し続けると、自分の市場価値を客観的に見直す機会が減ります。万が一、今の会社が傾いたときに、別の環境でも稼げるスキルを保てているかという危機感は常にあります。

現時点での結論:コーストFIREという選択

これらのリスクを天秤にかけた結果、私が現在目指しているのは「完全な早期退職(Fat FIRE)」ではなく、会社員を続けながら働き方を緩める「コーストFIRE」的な立ち位置です。

資産と配当金という強力な基盤があるため、「どうしても嫌ならいつでも辞められる」というカードをすでに持っています。このカードを胸のポケットに入れたまま、残業を減らしたり、無理なプレッシャーのかからない働き方を模索したりすることで、会社員を続けるリスク(時間と健康の喪失)を減らしています。

「辞めるか、続けるか」のゼロ百ではなく、「いつでも辞められる余裕を持ちながら、おいしいところだけを利用する」のが、現時点で最も合理的な生存戦略だと考えています。