配当管理シートで見ている指標:インカムゲインの可視化

はじめに

私の投資戦略の柱の一つは「配当金によるキャッシュフローの創出」です。年間約130万円という配当金は、ただ口座に振り込まれるのを待つだけでなく、自作のツール(配当管理機能)で徹底的に管理・分析しています。私が配当管理で特に重視して見ている指標について解説します。

1. 税引後の月平均受取額(生活費とのカバー率)

最もよく見る指標は、配当金の「税引後の月平均額」です。

特定口座の配当金には約20%の税金がかかります。証券会社の画面では税引前の利回りが大きく表示されがちですが、実際に生活費として使えるのは税金が引かれた後の金額です。

私はシート上で税引後の予想年間配当額を算出し、それを12で割った「月平均額」を常に表示させています。現在であれば約10.8万円です。これを基本生活費(25万円)で割った「生活費カバー率(約43%)」を見ることで、自分の経済的自由度がどれくらい進捗しているかを測るバロメーターにしています。

2. セクター(業種)別の配当構成比

高配当投資でやってはいけないのが、特定の業種(金融やエネルギーなど)に依存しすぎることです。

私は自分が保有している国内・米国の全ETFの中身を分解し、配当金がどのセクターからいくら生み出されているのかを大まかに円グラフ化しています。もし金融セクターからの配当割合が30%を超えていれば、次回はあえて別のセクターのETFを買い増すなどして、配当の源泉が分散されるように調整(リバランス)を行っています。

3. 取得価額に対する利回り(YOC:Yield On Cost)

現在の株価に対する利回りだけでなく、「自分が買った時の価格(取得価額)に対する利回り」も重視して記録しています。

例えば、株価1000円で配当30円(利回り3%)の時に買った株が、数年後に株価が2000円、配当が60円に増配されたとします。現在の利回りは3%のままですが、私の取得価額(1000円)に対する利回り(YOC)は6%に跳ね上がっています。

長く保有して企業が増配してくれれば、自分の投資元本に対する効率はどんどん上がっていきます。このYOCの数値が少しずつ育っていくのを見るのが、長期保有を続ける上での一番のモチベーションになっています。

システム化による安心感

これらの指標を毎月手計算するのは手間なので、株価や為替レートの取得関数を組み込み、保有数量を入れるだけで自動計算されるようにしています。

「今いくらの現金を生み出すシステムを持っているか」を可視化しておくことは、相場の下落時に資産の評価額が減っていく恐怖を和らげる、強力な精神安定剤になります。