退職前に証券口座と銀行口座を棚卸しする

はじめに

将来の早期退職(FIRE)や、万が一の自分の健康リスクを見据えて、最近進めているのが「金融機関の口座の棚卸しと整理」です。投資歴が20年以上にもなると、過去に作ったまま使っていない口座が増えており、これを放置することは資産管理上の大きなリスクになると感じています。私がどのように口座を整理しているのかをまとめます。

なぜ口座を整理するのか

若い頃は、キャンペーン目的で証券口座を開設したり、用途別に銀行口座を分けたりして、金融機関の数が無駄に増えていました。

しかし、資産規模が大きくなり、年齢を重ねてくると、管理する口座が多いことは「認知コストの無駄遣い」にしかなりません。どの口座にいくらあるのかをスプレッドシートにまとめる作業も煩雑になります。

さらに重要なのは、自分に万が一のことがあった場合です。私が亡くなったり、認知症などで判断能力が落ちたりした際、独身である私の資産を整理するのは母親などの親族になります。その時に、十数の銀行や証券会社に資産が散らばっていては、相続の手続きが地獄のような作業になってしまいます。

証券口座の整理方針

証券口座はネット証券1社に集約しています。

NISA、iDeCo、そして保有しているすべてのETFを1つの口座に集中させることで、ポートフォリオの把握が一瞬で終わり、管理の負担はありません。

銀行口座とクレジットカードの集約

銀行口座とクレジットカードについても、最小限の数に絞り込んでいます。

銀行口座は「2つのメイン+1つのサブ」

銀行口座は合計3つに集約しています。生活費の決済や証券口座との連携を行うメインの2口座に、生活防衛資金(約650万円)を半分ずつ(350万円と300万円)に分けて預けています。

残りの1つは、本当の意味での予備として数万円程度を入れているサブ口座です。複数の口座に分散させすぎず、かつ万が一の銀行トラブル時にも対応できる「2+1」の体制が、私にとっての最適解です。

クレジットカードは「1枚+予備1枚」

クレジットカードも、メイン1枚とサブ1枚の合計2枚に絞りました。基本的にはメインカードですべての決済を行い、サブカードは何らかの理由でメインが使えない時のためのバックアップとして持っています。

いずれも年会費無料ですが、ショッピング限度額は300万円と100万円という十分な枠を確保できています。明細が1箇所にまとまることで、支出の把握が容易になり、自作の資産管理ツールへのデータ連携も圧倒的にシンプルになりました。

パスワードとデジタル遺品の準備

口座の数を減らした上で、残した口座の情報(金融機関名、口座番号)は、エンディングノートのような形で一覧にまとめています。

セキュリティ上、ログインパスワードそのものは紙に書き残していませんが、「私が倒れたら、この一覧にある金融機関に連絡をして口座を凍結してほしい」という指示を、信頼できる家族がわかる場所に保管するようにしています。

まとめ

資産を「増やすフェーズ」では色々なツールや口座を試すのも良いですが、資産を「守る・引き継ぐフェーズ」に入ったら、システムはシンプルであればあるほど強靭になります。不要な口座を断捨離することは、未来の自分と家族に対する立派な資産防衛術だと考えています。