社会保険とは5種類の保険の総称

2019年8月18日

社会保険は国民が強制加入の公的保険です。

そのため、生活に欠かせない保険が揃っています。

社会保険の内容をよく理解することで、不必要に民間保険に加入し家計を圧迫することを防ぐこともできますので、正しい知識を学んでいきましょう。

用語を知っておくだけでも、後でネットなどで調べる場合にとても役立ちますよ。

社会保険は5つの保険

社会保険は次の5つの保険の総称です。

保険の種類概要
医療保険医療機関(病院など)で支払った医療費の一部を負担してくれる制度
介護保険介護が必要と認定された場合に費用の一部を負担してくれる制度
年金保険現役時代に拠出した保険料を老後に年金という形式で受け取る制度
労災保険業務中や通勤中に災害に遭った本人やその遺族に給付される制度
雇用保険失業時の給付や職業訓練の補助金などの制度

医療保険

医療保険はよく利用する保険制度ですよね。

よく、「医療保険」というと「1日入院すると5000円」などを思い浮かべる方がいるかもしれませんが、それは民間の医療保険(私的保険)です。

今回学ぶのは社会保険の医療保険ですので、「公的医療保険」という言葉で区別すると理解しやすいです。

公的医療保険は働き方や年齢で3つに分かれています。

保険名加入者
健康保険会社員と家族
国民健康保険会社員以外(自営業者など)と家族
後期高齢者医療制度75歳以上の方

それぞれで、保険の内容が異なりますので、以下の記事で詳しくまとめています。

 

民間の医療保険は必要か?

公的医療保険の制度を理解すると、民間の医療保険が本当に必要かどうかなども自分で判断できるようになってきます。

因みに私はほとんどの方が、民間の医療保険は不要だと考えています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

介護保険

20代、30代の方は、まだ馴染みが少ないかもしれませんが、40歳になると給与明細から天引きされるので、手取り額が減りショックだったことを覚えています。

また、ご家族に高齢者がおられる場合は、今後、要介護者や要支援者に認定される可能性もありますので、制度についてよく理解しておきましょう。

大きく年齢で分類されています。

65歳以上の方(第1号被保険者)

介護保険と聞くと大抵はこの65歳以上の第1号被保険者について思い浮かべる方が多いですね。

受給できる人要介護者(5段階)または要支援者(2段階)に認定された方
保険料市区町村が所得に応じて決定
12段階あり21,300~118,700円
自己負担額原則的に1割負担
所得によって2割、または3割負担

 

40歳以上65歳未満の方(第2号被保険者)

40歳以上になると加入するのですが、保険料を納付するのみで受け取れるイメージが少ないですが、条件を満たすと受け取ることも可能です。

受給できる人老化が原因で要介護者(5段階)または要支援者(2段階)に認定された方
※交通事故が原因で要介護状態になってももらえません
保険料健康保険と国民健康保険のどちらに加入しているかで金額が変わります
自己負担額原則的に1割負担
所得によって2割、または3割負担

年金保険

金融庁の報告書などで何かと話題の年金です。

公的年金は会社員の方が加入する厚生年金と、自営業の方などが加入する国民年金の2つがあります。

年金についてはここでは長くなるので、詳細を年金の記事にまとめます。

労災保険

労災保険は正式名称を労働者災害補償保険といい、労働者の災害にたいして給付が行われる制度です。

労災保険の対象者は誰?

まず、労働者に該当する人を覚えておきましょう。

対象/対象外例えば
対象の人正社員
契約社員
アルバイト
外国人労働者
などなど
対象外の人経営者側の取締役(社長や役員)
自営業者

では、対象外の社長や役員、自営業者には労災保険はないのでしょうか?

全員が対象ではありませんが、一人親方の大工さんなど個人事業主は、特別加入制度といい任意で加入できる制度があります。

 

労災保険はどんなときに給付対象となるの?

労災保険は、仕事中または通勤途中の病気、ケガ、障害、介護、死亡といった状態になった場合に給付対象となります。

用語としてだけですが、以下のように分類されています。

  • 仕事中の場合は業務災害
  • 通勤途中の場合は通勤災害

通勤途中とは、自宅と会社と往復する経路ですので、

会社に申請している通勤経路であれば、問題ないですが、気になるのは寄り道した場合ですよね。

寄り道した場合でも、通勤経路に戻ったところからは通勤途中とになされます。

そのほか、会社の飲み会のための寄り道などであれば認められる場合もありますので、事故に巻き込まれた場合などは会社へ確認してみましょう。

 

労災保険はどんな給付があるの?

給付の内容をまとめると以下のようになります。

業務中か通勤途中かで給付の名称が異なりますので、FP試験を受験される方は覚えておくとよいです。

症状業務災害通勤災害
病気やケガ療養補償給付
休業補償給付
傷病給付年金
療養給付
休業給付
傷病年金
死亡遺族補償給付
葬祭料
遺族給付
葬祭料
障害障害補償給付障害給付
介護介護保障給付介護給付

雇用保険

雇用保険は、会社員にとって会社の倒産やリストラなどで失業した場合に、失業給付を受け取れる制度です。

雇用保険の失業給付について、まずは以下のことから学んでいきましょう。

  • いつからもらえるのか
  • 何日間もらえるのか
  • いくらもらえるのか

詳細は以下の記事にまとめました。