ETFをメインにしている理由:再現性と手間の排除

はじめに

私のポートフォリオは、国内・米国ともにETF(上場投資信託)がメインです。個別株投資からスタートした私が、なぜETFを中心とした運用に行き着いたのか。ITエンジニアという職業柄、いかにして「手間を排除して再現性を高めるか」を考えた結果としての理由をまとめます。

個別株の限界とETFの利点

投資を始めたばかりの2004年頃は、企業の決算書を読んだり、業界の動向を調べて個別株を買っていました。しかし、本業が忙しくなると、数十社の決算を毎四半期ごとに追いかけることは不可能になりました。

ETFの最大の利点は、1つの銘柄を買うだけで市場全体、あるいは特定の指数に連動する数百〜数千の企業に自動で分散投資できることです。プロが銘柄の入れ替え(リバランス)まで勝手にやってくれるため、メンテナンスの手間が劇的に下がります。

投資信託ではなくETFを選ぶ理由

インデックス投資という意味では、最近は信託報酬が非常に安い投資信託(いわゆるインデックスファンド)が主流です。私自身もNISAやiDeCoでは投資信託を活用していますが、特定口座のメイン資産としてはETFを好んでいます。

理由は以下の3点です。

1. リアルタイムでの取引が可能

指値注文を使って「自分の決めたルール通りの価格で約定させる」というコントロール感が、ITエンジニアとしての性に合っています。基準価額が1日1回しか決まらない投資信託よりも、自分のタイミングで即座に売買できるETFの方が、相場急落時のスポット買いなどにも適しています。

一般的に、市場での注文に手間がかかることや、投資信託のように100円単位で資金を使い切れない(端数が出る)といったデメリットはあります。しかし、私にはそれらを上回るメリットがあると考えています。証券会社のマイページは各種通知の確認などで定期的にログインする習慣があるため、注文作業を「面倒」と感じることもありません。

2. 配当金(分配金)が強制的に支払われる

多くの投資信託は配当金をファンド内で自動再投資するため、複利効果は高いですがキャッシュフローは生まれません。私は「相場が下がっても現金が入ってくる」という精神安定剤を求めているため、分配金が口座に振り込まれるETFをメインにしています。

3. 分配金をリバランスの原資にできる

これが私にとってETFをメインにする最大の理由かもしれません。私はポートフォリオの目標配分を「VT: 40%、iSTOPIX: 40%、VYM: 20%」と定めています。

運用を続けていると、価格変動によってこの比率が必ず崩れてきます。その際、比率が下がった銘柄を買い増して元の割合に戻す「リバランス」が必要になりますが、給与収入からの追加投資だけでは、資産規模が大きくなるにつれて調整が追いつかなくなります。

ETFから支払われる分配金(キャッシュ)があれば、それをそのまま不足している銘柄の購入にあてることができます。保有資産を「売却」することなく、入ってきた現金でポートフォリオを補正できる仕組みは、資産形成を長く続ける上で非常に重宝しています。

「退屈な投資」の再現性

ETFを中心としたポートフォリオは、個別株でテンバガー(10倍株)を当てるような派手さはありません。日々の値動きも市場平均と同じなので、極めて退屈です。

しかし、その「退屈さ」こそが、20年以上相場に残り続けられた理由です。誰がやっても同じような結果になる(再現性が高い)システムを作り上げること。これが私にとってのETF投資の最大の魅力です。