
最近、日本銀行の政策金利引き上げのニュースをよく見かけます。それに伴い、各銀行の預金金利が上昇していることが話題になっています。
かつて普通預金金利が0.001%だった時代と比べると、現在は数千倍もの金利を提示する銀行も珍しくなくなりました。まだまだ投資には抵抗感がある、あるいは手元の安全資産は確実に預金で置いておきたいという方にとって、現在の金利上昇局面は大きなチャンスと言えます。
私自身、日々の安全資産の置き場所については常に意識を払っています。実は、私自身も最近になってSBI新生銀行の口座を開設しました。そこで、今回は主要銀行の普通預金・定期預金の金利を徹底的に比較し、どのような条件で高い金利が適用されるのか、預金金額や目的に応じたおすすめの使い分けを整理してみました。
金利上昇期の銀行預金:なぜ今「金利比較」が重要なのか
日銀の利上げを受けて、主要なメガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)は2026年8月3日より普通預金金利を現在の0.30%から0.40%へ引き上げることを発表しています。
メガバンクの金利が上がるだけでも大きな出来事ですが、ネット銀行や一部の地方銀行のインターネット支店では、さらにそれを大きく上回る金利を提示しています。
銀行によって「証券口座との連携が必要」「100万円までの上限がある」「給与受取口座の指定が必要」など、高い金利を得るための条件が大きく異なります。そのため、自分の預金金額や普段使っているサービスに合わせて、最もお得な銀行を比較して選ぶことが重要になっています。
主要銀行の預金金利比較表(2026年7月現在)
主要なネット銀行、地方銀行インターネット支店、メガバンクの金利と適用条件を一覧表にまとめました。
| 銀行名 | 普通預金金利(最大) | 定期預金金利(1年) | 主な適用条件 |
|---|---|---|---|
| あおぞら銀行 BANK支店 | 1.00%(残高100万円まで) | 1.20%(通常)/1.60%(新規開設者向け) | 普通預金は無条件。100万円超は0.65%。 |
| 島根銀行 スマートフォン支店 | 0.80%(2026年7月15日〜) | 0.53% | 無条件で適用。 |
| MATSUI Bank | 0.75% | 取扱なし | 松井証券との連携。証券残高による(100万円未満は0.51%)。 |
| auじぶん銀行 | 0.75% | 1.30%(キャンペーン) | 資産残高1,000万円以上。まとめて金利優遇(証券連携等)なら0.61%。 |
| 楽天銀行 | 0.74% | 1.20%(キャンペーン) | 楽天モバイル連携など。マネーブリッジのみなら0.48%(8/3〜、1,000万円以下)。 |
| SBI新生銀行 | 0.55%(SBIハイパー預金) | 1.55%(スタートアップ) | 普通預金はSBI証券連携が必要。定期は新規開設者向け。 |
| 住信SBIネット銀行 | 0.41%(SBIハイブリッド) | 1.20%(キャンペーン) | SBI証券との連携が必要(2026年8月3日〜)。 |
| 三菱UFJ銀行 | 0.40%(2026年8月3日〜) | 0.40% | スーパー普通預金等も一律。 |
| 三井住友銀行 | 0.40%(2026年8月3日〜) | 0.40% | 普通預金は無条件。Olive連携あり。 |
| みずほ銀行 | 0.40%(2026年8月3日〜) | 0.40% | 普通預金は無条件。マイレージクラブ連携あり。 |
各金利は税引前の年率です。また、金融情勢により予告なく変更される場合があります。
普通預金金利の比較とおすすめ銀行
普通預金はいつでも自由に出し入れできるのが最大のメリットです。銀行の種別や適用される条件によって、いくつかのグループに分けて特徴を整理します。
無条件で高い金利を得られる銀行
給与振込や証券口座の開設といった面倒な条件を一切クリアせず、口座を持っているだけで高金利が適用される銀行です。
・あおぞら銀行 BANK支店:年1.00% 口座残高のうち100万円までの部分に対して、無条件で年1.00%が適用されます。100万円を超える部分についても年0.65%と非常に高水準です。手元の現金の置き場所として、まず検討したい銀行です。
・島根銀行 スマートフォン支店(しまホ!):年0.80% 地方銀行のスマートフォン専用支店ですが、日本全国から口座開設が可能です。2026年7月15日より普通預金金利が年0.80%に引き上げられます。こちらも残高の上限がなく、無条件でこの高金利が適用される点が極めて魅力を感じます。
証券口座やサービス連携で優遇される銀行
対象の証券口座との自動スイープ(入出金)設定などを連携させることで、金利が優遇されるグループです。すでに投資をしている、あるいは今後始めるかもしれない方に向いています。
・MATSUI Bank(松井証券連携):年0.51%〜0.75% 松井証券の口座を開設し、MATSUI Bankと連携することで適用されます。証券口座内の残高に応じて金利が変動する仕組みで、残高100万円未満でも年0.51%、100万円以上なら0.62%、1,000万円以上なら年0.75%となります。なお、新規口座開設時は翌々月末まで無条件でプラチナランク(年0.75%)が適用されます。
・SBI新生銀行(SBIハイパー預金):年0.55% SBI新生銀行の「SBIハイパー預金」を開設することで、普通預金の金利が年0.55%となります。なお、従来の「SBI新生コネクト」は2025年9月23日に新規申込を停止しており、後継として「SBIハイパー預金」への移行が推奨されています。SBIハイパー預金を開設すると自動的にダイヤモンドステージ(最上位ステージ)が適用され、各種手数料の優遇も受けられます。
・楽天銀行:最大年0.74% 楽天証券とのマネーブリッジを設定することで普通預金金利が年0.48%(2026年8月3日より、残高1,000万円以下の部分)となります。さらに楽天モバイルの契約者限定特典などのボーナス金利を組み合わせることで、最大年0.74%まで引き上げることができます。なお、残高1,000万円を超える部分には年0.42%が適用されます。
・auじぶん銀行:最大年0.61% au PAY、au PAY カード、auカブコム証券をそれぞれ連携させる「まとめて金利優遇」を適用することで、普通預金金利が最大年0.61%(2026年8月1日より)になります。
高資産向け・その他
・auじぶん銀行(プレミアム金利優遇):年0.75% 「じぶんプラス」のプレミアムステージ条件(総資産残高1,000万円以上など)を満たすことで、年0.75%の優遇金利が適用されます。
2026年8月3日の改定により、メガバンク3行は一律で普通預金金利を年0.40%に引き上げます。金利は横並びですが、それぞれ独自のポイント経済圏やサービスを持っています。
・三菱UFJ銀行:年0.40% 「スーパー普通預金(メインバンク プラス)」の利用やPontaポイント等の連携など、給与振込口座など日常的な使い勝手の良さが特徴です。
・三井住友銀行:年0.40% 「Olive(オリーブ)」アカウントを活用することで、Vポイントが貯まりやすくなり、各種手数料の優遇など総合的な金融サービスを受けられます。
・みずほ銀行:年0.40% 「みずほマイレージクラブ」により、取引状況に応じてATM時間外手数料や振込手数料の無料特典などが用意されています。
定期預金金利の比較とおすすめキャンペーン
一定期間引き出さない前提で、普通預金よりも高い利回りを狙うのが定期預金です。特に新規口座開設時や季節限定のキャンペーンで高い金利が提示されることが多いです。
新規口座開設者限定のスタートアップ特別金利
新しく口座を作る人だけが利用できる、最も金利が高い商品です。
・SBI新生銀行(スタートアップ円定期預金) 新規で口座を開設した人を対象に、3ヶ月もの定期預金で年1.40%、1年もの定期預金で年1.55%という金利を提供しています。口座開設から3ヶ月目の末日までに申し込む必要があり、インターネットから預け入れが可能です。まとまった資金を一時的に安全に預ける先として非常に使い勝手が良いと感じています。
・SBJ銀行(はじめての定期預金<はじめくん>) 新規口座開設者限定で、最大年1.55%〜1.60%程度の優遇金利が提供されています。
通常の定期預金とキャンペーン
・あおぞら銀行 BANK支店 通常の「BANK The 定期」は1年ものが年1.20%です(2026年7月1日現在)。また、2026年6月16日〜9月30日にBANK口座を開設した方を対象とした「BANK The Giftスペシャル定期」は、1年ものが年1.60%と非常に高い水準です。新規口座開設者には通常金利より大幅に有利な条件が設定されています。
・ネット銀行の夏のキャンペーン定期預金 auじぶん銀行(年1.30%)、楽天銀行(年1.20%)、住信SBIネット銀行(年1.20%)などでは、夏季限定の特別金利キャンペーンを実施しています(2026年8月末頃まで)。新規口座開設などの厳しい条件がなく、既存の口座保有者でも利用しやすいため、ボーナスなどのまとまった資金の預け先として有力な選択肢になります。
・メガバンクの定期預金(三菱UFJ・三井住友・みずほ) メガバンクの1年もの定期預金金利は現在0.40%程度にとどまっています。普通預金金利が8月から0.40%に上がるため、現状ではわざわざ定期預金にするメリットは薄いと言えます。
どれを選ぶ?預金金額と目的別の使い分けガイド
各銀行の金利や条件を整理した上で、どのように預け先を選ぶべきか、私の判断基準を含めて使い分けのアイデアを提案します。
100万円までの少額資金を手間なく預けたい場合
あおぞら銀行 BANK支店が最もおすすめです。条件を一切気にすることなく、口座を作って100万円を入れるだけで年1.00%の恩恵を受けることができます。
面倒な手続きをせず、中長期的に高金利で預けたい場合
島根銀行 スマートフォン支店(しまホ!)がおすすめです。金額の上限がなく、無条件で年0.80%が適用されるため、口座連携やカード発行などの手続きが面倒な方にとって最もシンプルな選択肢になります。
新規口座開設の優遇金利を活かしてまとまったお金を預けたい場合
私が最近行ったように、SBI新生銀行の口座を開設し、スタートアップ円定期預金(1年もの年1.55%)を活用するのがおすすめです。一時的な預け先としてトップクラスの利回りを得ることができます。
普段使いのメガバンクから動かしたくない場合
今回の金利引き上げにより、メガバンクでも普通預金で年0.40%がつくようになります。無理をして新しい口座を作るのは手間だと感じる場合は、そのままメガバンクの口座に置いておくのも、過去の超低金利時代に比べれば十分にメリットがあります。
まとめ
金利上昇局面の現在、かつての「銀行に預けても意味がない」という常識は変わりつつあります。
普通預金であれば無条件で0.80%〜1.00%、条件を満たすことで0.60%〜0.75%程度を得られる銀行が存在します。また、新規口座開設の定期預金キャンペーンを利用すれば、1.50%以上の高金利で運用することも可能です。
まずは手元の安全資産の金額と、自分がすでに利用しているサービス(SBI証券や楽天証券など)を確認し、無理なく始められる口座連携やキャンペーンの利用から検討してみてください。
