
「生活防衛資金はいくら必要か」は、資産形成を考える上でよく出てくる問いです。
一般的な目安は「生活費の6か月〜2年分」と言われていますが、この幅は広すぎてあまり参考になりません。私が実際にどう管理しているか、現在の数字も含めて書きます。
現在の生活防衛資金:650万円前後
現在、私が生活防衛資金として確保している現金は650万円前後です。
このうち50万円は家電や設備の突発的な買い替え積立として分けており、純粋な生活防衛資金は600万円程度と考えています。
月の生活費が約25万円なので、純粋な生活防衛資金600万円は24か月分に相当します。
「2年分」というのは心配性なのかもしれませんが、会社員として万一病気で休職になった場合でも、傷病手当金が支給される期間(最長1年6か月)をカバーできる金額を目安にしています。
なぜ月数で管理しているか
資産全体に対する現金比率ではなく、生活費の月数で管理しているのには理由があります。
総資産が増えると、現金比率は相対的に下がります。たとえば総資産が1億円になっても、650万円の現金を保有しているなら比率は6.5%です。一般的な「現金比率10〜20%を維持」という考え方だと、現金を1,000〜2,000万円持つことになりますが、そこまで増やす必要は感じていません。
私の生活費は月25万円で固定しています。このゴールポストを動かさない限り、必要な生活防衛資金の絶対額も変わりません。資産全体が増えたとしても、月数を基準にした管理の方が実態に合っていると考えています。
生活防衛資金は銀行の普通預金に置く
置き場所は、銀行の普通預金のみです。定期預金や短期の債券ファンドには置いていません。
理由はシンプルで、生活防衛資金は「今すぐ引き出せること」が最大の条件だからです。定期預金は途中解約に手間がかかり、ファンドは売却から入金まで数日かかります。緊急時に即座に動かせない資産は、生活防衛資金の役割を果たせません。
金利が低くてもそこに置く意味は、流動性の確保です。
傷病手当金を知ってから「何か月分必要か」の判断が変わった
会社員の場合、病気やケガで働けなくなった際に傷病手当金を受け取ることができます。
支給期間は同一の傷病について最長1年6か月で、支給額は標準報酬日額の3分の2程度です。仮に月給が30万円であれば、おおむね月20万円が支給される計算になります。
私の生活費が月25万円なので、傷病手当金で約20万円が入ってきた場合の不足額は月5万円程度です。1年6か月の支給期間全体での不足額は約90万円となり、生活防衛資金からその分を賄える計算になります。
この計算を知ってから、「生活費の2年分さえあれば、最悪の事態でも乗り越えられる」という確信が持てるようになりました。
生活防衛資金と投資資金は完全に分ける
当たり前に聞こえますが、生活防衛資金は投資の対象にしないことを徹底しています。
過去に一時期、この境界線が曖昧になりかけた時期がありました。「現金が余っているなら少し投資に回してもいいのではないか」という考えが頭をよぎったことがあります。
ただ、投資に回した分は市場の状況次第で目減りします。もし急に収入が途絶えた状況で、保有ETFが大きく下落していれば、最悪のタイミングで売却せざるをえなくなります。この状況を避けるために、生活防衛資金と投資資金は明確に分けることが重要です。
1億円達成後も変えていないルール
2026年5月に総資産1億円を達成しましたが、生活防衛資金の管理ルールは変えていません。
「資産が増えたから、現金をもっと投資に回してもいいのではないか」という考えも一瞬浮かびましたが、変える理由が見当たりませんでした。
月25万円の生活費が変わらない以上、必要な生活防衛資金の月数も変わりません。現金を削ってリスク資産を増やすことで得られるリターンより、不確実な事態に対する安心感の方が私には重要です。
まとめ
私の生活防衛資金の管理ルールをまとめると、以下の3点です。
生活費の月数で管理する(現在は約24か月分)、普通預金のみに置く(流動性の確保)、投資資金と完全に分ける。
資産規模が変わっても、このルールは変えるつもりがありません。生活防衛資金は守りの基盤であり、「増やすもの」ではなく「維持するもの」だと考えているからです。

